ゆと日記

適当に喋ります。

突然ですが、移転します

こんにちは、お久しぶりです。

 

突然ですが、このブログを移転させていただきます。

次回からnoteに変わります。

 

なぜか、と言うと特に大きな理由はないのですが、

noteの方が個人的に執筆しやすいから、という至ってシンプルな理由になります。

 

また個人的に書いている創作もnoteの方がのせやすく、捗るだろうというのもあります。

 

ここで見てくださった方、ありがとうございました。

もしよければ、移転先のnoteでもご覧いただけると幸いです。

https://note.com/yuki_lalique

 

それと明けましておめでとうございます。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

水族館のゴマモンガラにびっくりした

お久しぶりです。

8月頭に八景島シーパラダイスへ行ってきました!

 

関東の中で指折りの大きさを誇る水族館です。

前から行きたかったのですが、ようやく行けました。

 

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「「「どうあがいてもイルカがもらえる」」」

 

水族館ではよく見るこのハズレなしのぬいぐるみくじ。でもこの売り文句が見られるのは、この八景島シーパラダイスだけ。

「どうあがいても」というワードが強すぎて何度も笑ってしまいました。

まるで逃げたくともイルカから逃れられない、過酷な運命を背負わされているかのようです。

 

ちなみにイルカ以外のくじにも書いてあります。

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メンダコからも逃げられないのか……

 

と、まぁ。

それはさておき。

もっとビックリすることがあったんですよ。

 

八景島シーパラダイスはエリアが広いので、その分の飼育数もかなり多く、イルカはもちろんのこと、ホッキョクグマやらセイウチ、ベルーガ(シロイルカ)、シュモクザメやらシロワニ、そして陸上の生き物であるペリカンレッサーパンダプレーリードッグまで、ありとあらゆる生き物がいます。

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(特にイルカの飼育数はかなり多くて驚きました。ショーには出ていないイルカもそこそこいました)

 

とっても賑やかな水族館兼動物園です。近くにはレジャー施設もあります。

この時ちょうどスパイファミリーとコラボしていて、あちこちキャラクターたちがいたのが嬉しかったです。

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そしてなんと、イルカショーもスパファミの曲!ベルーガが超可愛い。

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色々と回りながら楽しんでいたところ、とあるカオスな水槽に遭遇しました。

浅瀬をイメージした、水の浅いが横に長い水槽に、とあるあの生き物がいたのです。

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え!?ゴマモンガラ!!?

 

そうです、アイツがいたのです。

写真の右、ウツボの隣にいる黒っぽい色をした魚です。

ゴマモンガラ」という名前の魚です。

 

こやつの存在がなぜ衝撃的かと言うと、ダイバーでは知っている方が多いのですが、ナワバリ意識の強いとても凶暴な魚として有名だからです。

 

ゴマモンガラはその縄張り意識の強さから、ダイバーにも恐れられています。ダイビング中にゴマモンガラに遭遇したら、まずは離れなければなりません。

大体の魚って、自分の身体より大きい存在が意図的に近づけば怖がって逃げるのですが、ヤツらにはそんなことはどうでもよく、自分のテリトリーに侵入してくるものなら、容赦なく襲ってきます。

それもテリトリーから追い出すまで、執拗に追いかけ回して噛みついてくるのです……。

 

カニやエビ、貝やサンゴなど硬いものを主食として食べるだけあって、歯が非常に頑丈で鋭い。

もしヒトの指が噛まれようなら、大怪我になる可能性も高いですし、耳なんかは柔らかいので呆気なく食い千切られるでしょう。

 

そんな感じで、ダイバーからはサメよりも厄介で危険⚠️と恐れられている魚がゴマモンガラなのです。(種類と状況よりますが、大体のサメは刺激しない限りダイバーからは逃げていきます)

 

そんな、荒い習性と性格を持ったゴマモンガラが、まさかの混雑水槽で混泳……しかも小魚もそこそこいる水槽でですよ?

基本的にゴマモンガラは単独飼育が推奨されるのと、その凶暴な性格を知っているので結構衝撃的でした。

 

案の定、隣のウツボにゴマモンガラがちょい噛みしたりとちょっかいを出していました。

オイオイさっそくケンカしてるじゃねぇか!

でもウツボも負けてはいません。

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(2匹写った写真がコレしかないので再掲)

 

ウツボ岩礁では頂点捕食者にあたる肉食性の魚。歯も鋭い。

すぐさま大口を開けて、ゴマモンガラを噛んで反撃!ゴマモンガラはスっと引き下がりました。

それでも完全に撤退するのでもなく、(奥に広い水槽なので行き場所は他にもあるのに)

未練たらしく付近をウロウロ。悔しいのか、ウツボを噛むチャンスをまた伺っているようでした。

 

思わずこれには笑ってしまいました。🤣

でもこの写真のウツボ以外にも、たくさんのウツボが岩付近にはいて、このゴマモンガラくん(?)の前途は多難です。

 

この水槽の生き物の多さ、そのカオスっぷりを分かりやすいように遠くから撮影しておけばよかったと後悔しています。とにかくたくさんの魚やらウミガメ、ウツボがいました。

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(休憩中のカメ。イルカショーを見た後に再来しても同じ場所にいました。疲れていたんでしょう)

 

水̶槽̶の̶み̶ん̶な̶は̶ウ̶ミ̶ガ̶メ̶に̶夢̶中̶で̶、̶ゴ̶マ̶モ̶ン̶ガ̶ラ̶と̶ウ̶ツ̶ボ̶の̶小̶競̶り̶合̶い̶を̶見̶て̶盛̶り̶上̶が̶っ̶て̶い̶る̶変̶態̶な̶ん̶て̶私̶し̶か̶い̶ま̶せ̶ん̶で̶し̶た̶が̶(̶)̶それでも水槽の中が、まるで個性的で騒がしいクラス学級のようで、とても見ていて楽しかったです。

 

それにしてもなんで、ゴマモンガラをこんなカオス水槽で混泳させているのだろう?

飼育員さん方はプロなので、何も考え無しに魚をポイポイ水槽に配置する訳ではありません。

 

恐らくこれは私の予想にすぎませんが、飼育下における個体と、野生の個体では生き物の習性や性格というのは変わってくるというのもあって、あえてそうしているのだと思います。

 

ゴマモンガラは事実、非常に縄張り意識の強い魚です。しかし混泳している生き物の数があまりにも多いと、縄張り意識も自然と薄れてしまうのだと思います。戦力喪失というやつです。戦ってもキリがないですからね。

数匹の混泳の方がマズイのだと思います。

 

それに飼育下だと餌が定期的に手に入るし、魚も少しは知能はあるので自分たちが同じエリアにずっといるというのは段々気づいてきます。(中には気づかないお魚さんもいるだろうけど)

生存競争も薄れ、エリアの限られた水槽でテリトリーの勝負に勝っても負けても同じこと。嫌でも共存するしかない。だって顔合わせする水槽の顔ぶれは基本、変わらないのだから。

 

魚にインタビューしたわけではないので彼らがそれを意識して行動しているワケでは無いとは思いますが、無意識に感じ取ってそんな選択をしているのだと思います。

 

他にも性格の違いもあると思います。

同じゴマモンガラでもとても気性が荒いな子と、まだ大人しめな子とか、性格の違いがあります。もしかすると、この子はゴマモンガラの中でも少しは大人しい部類なのかもしれません。飼育員さんも相性の様子を見つつ、実験しながら確かめているのかもしれません。

 

水族館って、案外野生では見られない珍しいシーンを見られたりするんですよね。もちろん逆も然りですが。

もし八景島シーパラダイス足を運ぶことがあって、このカオス水槽を見つけたら、ぜひじっくりとゴマモンガラに限らず、色んな魚を観察して見てほしいです。

きっと面白い発見や光景が広がっているはずです。

 

他の水族館でもきっとそうです。

珍しい珍百景を目撃したら、ぜひ教えてください😉✨

 

それでは今日はこのへんで!

 

 

 

 

 

 

小さなユートピア

私は、窓際の席が好きだ。

 

車でも、電車でも、喫茶店でも、レストランでも、必ずと言っていいほど窓際付近の席に座る。

 

何故か落ち着くのだ。

 

どうして窓際の席が好きなのか。

窓から見える風景に安心するからか、単に窓ガラスが好きからなのか、自分でもよく分からない。

でも無意識に窓際の席を選ぶくらいには、窓際には、心の奥の何かを掴む魅力があった。

 

混雑して窓際の席に座れなかった場合は、諦めて別の適当な席に着く。

窓際に運良く座れた人たちを羨ましそうな目で一瞥する。

 

いいな、窓際の席。

 

私は、窓際の席が好きだ。

日本のインテリアがダサすぎる理由

洋ドラや洋画に出てくる家を見ていると、内装も含めすごくオシャレだなと感じたことはありませんか?

普通の狭いマンションでも、どことなくオシャレです。

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洋画のホラーをよく見るんですが、ストーリーそっちのけでインテリアの美しさにうっとりしてしまうことがあります(笑)

アメリカの家なんか、家具の形や絵画やオブジェの配置もセンスがあって素晴らしい。

 

逆に日本に住んでいて、「わ、この家お洒落で素敵だな!」と感じたことはありますか?

残念ながら、私はほぼ皆無です。

 

日本の家はとにかくダサいです。

和風がいけないんじゃありません。

和風にするのであれば、全部それで統一されていれば美しいのです。

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では、なぜダサいのか。

それは日本人はインテリアにとって最も大事な「調和」をまったく考えていないからです。

 

壁紙、家具、電化製品、絨毯、絵画……etc

日本のインテリアには、統一感がまったくありません。

そもそも統一しようという意識がまったく見られないのが、日本のインテリアの特徴です。

 

ジブリ映画の「耳をすませば」の主人公、雫の家を思い出してみてください。

彼女の家はごちゃごちゃしていて、狭そうです。

ですが、あの雑多で庶民的な家の内装にどことなく親しみを覚える人は多いのではないでしょうか。(私もその一人ですが)

 

日本のドラマに出てくる家も全部そう。

調和の取れた内装はほとんどなく、床の色と全然違う色をした家具、適当に置かれた観葉植物、明るい色のカーペットに、それでいて地味な色のソファ、それでいて派手な色のクッション……。

これぞ、まさに日本のワンルーム!笑

 

でもこの芋臭さが、視聴者には親しみを与えるのでしょう。

ドラマだけのお話ではなく、ほとんどの日本人の家が、このようにアンバランスなものばかりです。

 

日本人がニトリIKEAが大好きな理由も、このインテリアに対する意識のなさから来ていると思います。

家をオシャレにするために買うのではなく、安価で使いやすい買うといった具合で、インテリアのこと考える人はまずいません。

考えていたとしても、部屋のバランスを考えずにその製品単体で見てしまうクセがあるのです。空間丸ごとで見ていない。

家具の「調和」を考えて買う人はほとんどいません。

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ニトリIKEAの家具はとてもシンプルです。

かといって壊れやすいとかそんなことはなく、頑丈でお値段以上と謳っている通りのクオリティなので、需要があります。

ニトリIKEAの家具が決してダサいのではありません。

これらの家具が、他の家具や内装とマッチしていればお洒落なのです。

 

ですが日本人はニトリIKEAの家具を買いはするものの、上手く調和させることができません。

ニトリで明るい色のダイニングテーブルを買ったかと思いきや、ラックや食器棚は別のお店で黒色を調達するなど色を点在させてしまうのです。

 

それでチグハグな印象を見る者に与え、こうして「垢抜けない」家が出来ていくのです。

 

壁紙なんかもそうです。

日本人は壁紙を張り替えたりすることを滅多にしません。

せっかく一戸建てを買っても、新築当時のままの白い壁紙。やってもせいぜい模様替えぐらい。

とにかく新品であることが命で、そこから手を加えて自分の家を作っていくという発想をする人が少ないのです。

 

このことはインテリアショップであるリビングハウスの北村社長も指摘しています。

欧米では新築よりも中古の物件が高いという、日本では有り得ない現象が普通にあります。

何かに手を加え、暖かみが増した家の価値が高いのです。

新品を重視しがちな日本人にはない感覚です。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/lifestyle/2022/09/post-99587_2.php

 

たくさんの家を見てきた、現場経験もあるベテラン社長が言うほどなのです。

日本人の多くは「家を飾る」、「住みこなす」感覚に乏しく、家に手を加えることを嫌がる、と。

 

欧米人のインテリア意識は非常に高いです。

彼らは我々日本人が思っている以上にインテリアと雰囲気を重視します。

向こうの言い方で言うと「ムード」です。

 

欧米を旅行した際に、部屋の電気の暗さに驚いた経験がある人はいませんか?

私もそうで、去年イタリアに行ったのですが、どのホテルも薄暗いなといった印象を受けました。

部屋中の電気を全部つけても暗く、これでは目が悪くなると思ったほどです(笑)

 

これに対し、「それは欧米人と日本人の光の吸収量が違うからだ!

といった指摘をする方がいますが、一般家庭の光量(単位はルクス)の差は微細なものであり、ライトが1個か2個増えたところで眩しい!と感じるのは心理的な要因が大きいと思われます。

欧米人が外でやたらサングラスをかけるのは、太陽の光が原因だからです。

家で使われる電灯やオフィスの蛍光灯はせいぜい数百ルクスですが、太陽の場合、曇り空でも数万ルクスの光量があります。部屋の灯りと太陽の光と一緒にしてはいけません。

そのため、欧米人が日本の電気が眩しすぎると言うのは単純にその光量に慣れていないから、心理的なものが大きいと思われます。

 

日本人はムードを重視しないので、部屋の雰囲気に合わせた光量を……なんてことはしません。

日本人は家でも使用するくらい眩しい蛍光灯が大好きですが、欧米人は嫌います。

あの眩しすぎる蛍光灯は家なのにオフィスにいるみたいで嫌、病院みたいで無機質と感じる人が多いので、白熱電球が好まれています。

白熱電球は寿命が短いですが、オレンジっぽい色をしているのでオフィスにある蛍光灯とは違った暖かな印象を与えてくれます。

木製の家具とは相性も良いです。

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このように、インテリアにおいて最も大切なのは「調和」なのです。

家具の色をなるべく統一し、色を点在させない。

家具のデザインも、テーブルをシンプルにするのであれば椅子もソファもそれに似たデザインでないとカオスな雰囲気に。

 

オブジェや小物なんかもそうです。

せっかくオシャレな飾り棚をいい値段を出して買っても、そこに飾られるものが合わないものであってはいけない。

洋風の飾り棚なのにだるまが置いてある、なんて間抜けなことをしない。

和風は和風へ、洋風は洋風なものへと調和させること。

 

そして物を単体で置かないこと。

これも日本人にありがちなのですが、冷蔵庫や棚の上に単体で物を置きがちです。

玄関もゴルフバックやとにかく何かの物でごちゃごちゃしていて、インテリアどころの話ではありません。

やめましょう。

これは見栄えが悪くなるどころか、普通に片付けが出来ていない印象も受けてしまいます。

収納場所がなく難しいのであれば、不必要なモノは減らしていく他ありません。ものが多いとそれだけ「調和」には困難を極めます。

 

だらだらと書きましたが、インテリアに限らず見た目の良さはバランスだとどのジャンルにも言えることだと思います。

私たちは「モノ」を単体で見つめて買うのではなく、空間で考えて買うと言った工夫が必要なのです。

 

今日のメモ

長崎シャツなんていう文字が見えて、どんなシャツなのって思って目を凝らすと「長袖シャツ」だった。それを知って、自然と笑いが零れた。視界がぼやけていた方が、世界は案外面白いのかもしれない。

隠れた名作、芥川龍之介の『河童』

芥川龍之介の作品と言えば、みなさんは何を思いつくだろう。

高校の現文で習う『羅生門』だろうか。

それともかの有名な『蜘蛛の糸』だろうか。

これ以外の彼の作品を、そもそもみなさんはご存知だろうか。

 

これを読んでいる方の中で、芥川龍之介の『河童』を読んだことことがある人はいるだろうか?

『河童』は、彼が遺した短編小説の中では少し長めに作られている。

 

『河童』は、芥川が自殺する年、つまり晩年に発表された作品で、大まかなあらすじとしては主人公が河童の世界に迷い込み、そこでしばらく生活するといったお話だ。

語り口調の追想で始まる。

※今更にはなるが、読み進めていくとネタバレになるので注意していただきたい。

 

 

 

主人公は河童の社会で暮らしていくのだが、人間社会と差異がなく、むしろ河童たちの方が高度な文明を築いていることに驚く。

河童たちは言語を操り、生活のために仕事をし、そして男女で恋愛をして家庭を築く……というように、基本的には人間社会と在り方は変わらない。

政治もあるし、インフラも、宗教もある。

また河童たちは、人間のことをよく知っており、たまに自分たちの世界へ紛れ込んでくる人間を攻撃したりせず、「特別保護住民」としてそのまま社会に身を置くことを許している。

 

しかし、河童の社会と人間の社会(芥川が生きていた当時の日本)は、あまり変わりがないように見えて、真逆な常識も持っていることも多くあった。

まずは服。人は裸を当たり前のように服で隠すが、河童たちにはその習慣がなく、主人公が隠しているのをむしろ滑稽だと笑う。

次に家族計画。作中では産児制限と書かれ、子供の数を制限することが親の身勝手だと笑われる。(芥川の時代では避妊具の普及、人口問題の解決のためにそういう運動も多かった)

いちいち例を挙げていけばキリがないほど、人間にはない常識と習慣があり、やはり河童と人間は違う生き物だと実感させられる。

 

この作品のすごいところは、河童の社会の在り方がとても緻密に作られているが故に、それを人間社会と対比させることで人間社会の滑稽さを見事あぶりだすことに成功しているところだ。

それと同時に、河童の社会の滑稽さと不気味さも浮き彫りになっているのがこの作品の肝である。

 

河童の社会はよく機能しているが、人間からすれば恐ろしい法律や常識も持ち合わせている。

まずは恋愛。

メスの河童はオスの河童を追いかけて関係を迫る。家族ぐるみでオスを追いかけてることもあるから、逃げる側のオスはたまったものではない。

最終的には逃げることに疲労し、無理矢理関係を結ばれるーーというオスにとっては不幸なのか幸せなのか分からない、天国と地獄のような状況がある。(モテる・モテないはあるので追いかけられないオスも中にはいる)

 

そして、もうひとつはーー。

「それはみんな食つてしまふのですよ。」
食後の葉巻を啣へたゲエルは如何にも無造作にかう言ひました。しかし「食つてしまふ」と云ふのは何のことだかわかりません。すると鼻眼金をかけたチヤツクは僕の不審を察したと見え、横あひから説明を加へてくれました。
「その職工をみんな殺してしまつて、肉を食料に使ふのです。ここにある新聞を御覧なさい。今月は丁度六万四千七百六十九匹の職工が解雇されましたから、それだけ肉の値段も下つた訣ですよ。」
「職工は黙つて殺されるのですか?」
「それは騒いでも仕かたはありません。職工屠殺法があるのですから。」

芥川龍之介『河童』より

 

河童の世界では、その当時の日本よりも高度な近代化が進んでいた。機械の導入により、河童の社会で大量の解雇が起こる。主人公は、大量解雇があったのにそれに関するニュースがないことに違和感を感じて、解雇された河童について聞くと、衝撃的な回答を得てしまう。

工場の労働者はなんと、解雇されると同時に殺害されてしまうという。

そして、その肉が同族の食料に使われるという前代未聞のおぞましい末路を平然と河童の友人は語る。これが河童の法律で決まっていると言うのだから、河童の社会もなかなかに狂っている。

ただ忘れてはいけないのが、この後に人間社会を揶揄する台詞も書かれているところだ。

「けれどもその肉を食ふと云ふのは、…………」
「常談を言つてはいけません。あのマツグに聞かせたら、さぞ大笑ひに笑ふでせう。あなたの国でも第四階級の娘たちは売笑婦になつてゐるではありませんか? 職工の肉を食ふことなどに憤慨したりするのは感傷主義ですよ。」

ここでの第四階級とは労働者階級のことで、言ってしまえば庶民のことである。

この頃の日本も階級社会だったので、貧富の差は激しいのはもちろんのこと、女性の中には花を売りに行く人も多かったようだ。

河童たちは、人間社会で当たり前に行われている光景もなかなかに狂っているのだから、我々の習慣を嗤う資格はないと言う。

 

「河童」という、別世界の生き物を介在させることで、私たちは自分たちの住む当たり前の社会を、違った目線で見つめることができる。

 

まさに、芥川の観察眼と分析力が鋭すぎるが故に生まれた作品だ。

 

しかし、主人公の河童ライフにも終わりがやってくる。

河童の生活に嫌気が差した主人公は、自分のいた元の世界に戻りたいと思うようになる。

なぜ嫌気が差したかは文中の中では書かれていないが、恐らく河童たちの常識と思想に疲れたからと見るのが妥当であろう。

 

とある年老いた河童(見た目は子供)に相談した主人公は、そこで抜け道を教えてもらう。

「出ていって後悔のしないように」と警告を受けるものの、主人公は意気揚々と元の世界へ戻っていく。

そしてーーーーー

 

元の世界へ戻ってしばらくした後、主人公は河童の世界に帰りたいと思うようになる。

気づけば精神病院に入れられ、医者たちに語りかけている現実世界に、物語は戻っていく。

精神患者の主人公は、かつての知り合いの河童たちが自分が今いる病室へ見舞いに来てくれたことを語る。バッグにチャックにマッグ。

クラバックが黒百合の花を土産に持ってきてくれたと話すが、指さされたその机には花束も何も乗っていない。トックの詩集も読み聞かせましょうと言って取り出したものは、ただの古い電話帳である。

 

本当に河童の国があったのか、ただの主人公の妄想なのかハッキリ分からないまま、物語は幕を閉じる。

 

 

私は河童の国が本当にあったと信じたい。

主人公が精神患者になってしまったのは、河童の世界に戻れないことを受け止めきれず、現実が嫌になって発狂したからだと考えているが、芥川の亡き今、この答えは永遠に明かされることはないーー……

コニカミノルタプラネタリウムがひどすぎる

あまりにも先日行ったプラネタリウムが酷すぎたのでレビューさせてください。

 

スタッフさんの対応が酷いとか施設が汚れているとかそういうのではありません。

プラネタリウムとは?とプラネタリウムの根本の定義を問いたくなるようなほどひどい内容だったからです。

 

3月某日、有楽町のコニカミノルタプラネタリウムに行きました。

 

久しぶりのプラネタリウムだ!

とわくわくしていたのですが……

正直、お金を払ったことを後悔するくらい残念なものでした。

 

プラネタリウムは星を見に行く場所

大体の人がそう思う事実だと思います。

私もそうです。

 

コニカミノルタプラネタリウムで私たちが見たプログラムは

Songs for the Planetarium

有名なアーティストの音楽を聴きながら、星空を眺めるといったロマンチックなもの。

リンクSongs for the Planetarium 星空と巡るプレイリスト - プラネタリウム|コニカミノルタ

 

解説は有名声優の「神谷浩史」さん。

BGMの音楽は事前に公表されていて、どれも名曲です。

Perfume「STAR TRAIN」、Aimer「ポラリス」、絢香「三日月」、Cocco「星の子ら」など

 

しかし……

肝心の星空の映像はほぼありませんでした。

どこかの田舎の線路とか山だとか海だとか、そんなもばかり。

え?

って思うでしょ?

 

ずっと私も「え?」って思っていました。

 

このプログラムは言ってしまえば寄せ集めの短編集で、

短いストーリーを星と絡めたものです。

「これは◯◯県に住む××さんからいただいたお話で~~~~~」ってな感じで(本当にお便りで集めたのかものなのか怪しいですが)、紹介されていくのですが。

̶し̶ょ̶う̶も̶な̶い̶退屈なストーリーを永遠と見せられた挙句、肝心の星の解説は無いに等しく、映像も半分は地上のよくわからん場所ばかり。

 

一体私は何を見せられているんだ?🙄

 

最初だけかな……次はそんなことないよね?

しかし、エピソードが同じノリで2話目に突入した時に嫌な予感は確信に変わりました。

あ、ずっとこの感じなんだね…(^_^;)

 

ストーリーは、簡易なイラストで展開されていきます。こんな感じです。

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ぇえと…

ストーリーが本当に感動するようなお話だったら、まだ少しは許せたかもしれないです。いや許せないですけど百歩譲って。

だけどそのストーリーも全く面白くない。

 

陳腐でありきたりな、邦画の駄作でありがちな薄っぺらい感動話を見せつけられても、こっちは感動するどころかむしろ腹が立ってきます。

星空はストーリーおまけ程度にちらちらと映るだけで、クローズアップは全くされません。

ちなみに映像は、そのイラストばっかりです。

 

感動して心あたたまるだろう?前向きになれるだろう?って製作者側がどや顔しながら作ったんだろうな……さすがに客を馬鹿にしすぎじゃない?

天文学部の高校生が文化祭で出す「プラネタリウム」の方がマシな気がする

 

いくら神谷浩史さんの美声と神曲があってもこの内容の酷さは全くカバーできていない。

 

星空を見に来たのに、地上の映像ばっかり流すのも本当に意味がわからない。

田舎の線路とか。

 

 若者ウケを狙って「エモさ」狙っているのだろうか。悲しいことに、自分もまだ20代だけどまっっったくエモさは感じない。

むしろこんなものに時間を使っているのかという悔しさと虚しさ

しか感じなかったよ?

 

本編が始まる前、軽いコマーシャルもあったけどそこで出てくる色とりどりの蝶とか海の映像の方が、迫力があって面白かった。

それを見た後に、この内容はそりゃがっかりするよ!

 

純粋にプラネタリウムを期待していく人には本当にオススメできません。

どうしても神谷さんの声が聴きたい、安っぽいストーリーでもいいからみたいという方には向いています。

 

今どきのプラネタリウムってこういうのが主流だったりするんだろうか。

時代が変わって、私が小さい時に科学館で見た冒険心をくすぐる、星がメインのモノは減ってきているのだろうか。

 

今回みた「Songs for the Planetarium」以外にも何個か種類はある。

中には別のプログラムは好評している人もいたので、当たりハズレがひどいだけなのだろうか……。

 

プラネタリウムに行くことはもう今後しばらくなさそうなことだ。